福島の汚染された牛・豚の受入と学校の表土の入替について 武田教授の意見

5月3日のコメントにおいて「汚染された牛・豚の宮崎県への受入について」
5月7日の書き込みにおいて「福島の子供に放射能を浴びさせることについて」
5月9日の書き込みにおいて「福島の校庭の表土と下層の土の入替について」
意見を述べさせていただきました。
一部の方から風評被害を起こす可能性があるとの助言があり、武田教授宛にご質問をしていたところです。
5月11日と13日の武田教授のブログにおいて、提言内容を完全に追認いただけるような内容のご発言がありましたので、以下に該当部分の引用をさせていただきます。
————————————————————————————————–
東電はどうなっても良いのですが、福島は元に戻さなければなりません。
悪質な会社にひっかかったという感じですが、回復方法はあります.
なぜ、政府も福島県もすぐに手がけないのでしょうか?
・・・
畑を耕して野菜を植え、田んぼを作り、小学校を開校する前にやることがあります。それは「綺麗にしてから」ということです。
どんなものでも、汚れることがありますが、汚れをそのままにしてやる人はいません.まずは汚れをとって、それから取りかかるのが常識です.
・・・
「放射性物質」は「放射線」ではなく「粒、粉、チリ」です。だから、まずそのチリを除いてから生活し、学校を開き、農業を進めたらどうでしょうか?
自衛隊、ボランティア、農家、サラリーマン、今まで日本にお世話になった老人などが総出で、まずは「福島を清掃する」ことから始められることを推奨します.
いかに「1年100ミリシーベルトまで大丈夫」と言っても、それを信じる外国人はいません. もしも福島を綺麗にしなければ、福島の子供の健康が損なわれると共に、経済的にも大きな損害が続くでしょう.
1 年20ミリなどという基準は世界では通用しません.それはすでに、外国の論評でも明らかです.
そんなときに数値を示さずに「安全です」などと言っても、信じてもらえないのは当然です.逆に「土地が汚染されているのに、なぜ野菜だけ綺麗なのですか」と聞かれて困るだけです.
・・・・・・・・・
原発から半径20キロの地域から、除染した方が良いと思います.
まずは、道路、公共施設、学校、重機が使える田畑や平地から始め、次に森林を伐採し、草を刈り取って原発の横に焼却場を作り、全て焼いて葉についている放射性物質をフィルターでトラップします.
まずは出来るところから手をつけるだけで、放射性物質は2分の1から3分の1に減るでしょう.
除染する目的、それは「故郷を取り戻す」ということであり、「日本はこのぐらいではへこたれないぞ」という力を示すことです.
もし、「原発事故があっても、1年以内にクリーンな大地を取り戻す日本」ということになれば、それはとても良いことだからです.
もちろん、福島市、二本松市、郡山市はもちろん、いわき市も白河市も関東のホットスポットも、自治体は行動を起こしてください。「これぐらい」などと言っていると30年続きますから、「あそこは汚れている」ということになるだけです。
先祖代々の故郷を綺麗にすることはできるのです!!
・・・・・・・・・
人間には失敗はあるし、悪い奴もいる。
でも、それを素直に認める勇気を持ち、どうしようもないときには逃げ、出来るようになったら全力を尽くし、そして故郷を取り戻す。
福島の人を助けること、それは汚染された野菜を食べることではなく、批判したり受け入れなかったりすることでもなく、福島を綺麗にするのに力を貸すことだ、
それなら、日本人は全力を尽くすだろう.
でも、その福島がSPEEDIのデータを隠し、野菜のベクレル表示をせず、
ウシや瓦礫を日本中に拡散することを続ければ、
あるいは日本人でも愛想を尽かすかも知れない、
自分たちの失敗は自分たちの世代で片付けておこう.
(平成23年5月11日 午前10時 執筆)
————————————————————————————————-
今、大切なのは「長期間続くと考えられる国民の被曝」に対する至急の対策であって、できるだけ早く福島や近県をクリーンにするために何とか日本全体で福島や近県を手助けすることだと考えています。
しかしその力が出ないのは、まだみんなが福島原発のことが気になり、議論がそちらに行っているというのが私の見解です。
・・・・・・・・・
また、神奈川県の茶葉がセシウムで汚染されていたように、汚染は少しずつ外に広がっています
これを何とかして止めなければなりません。ドンドン拡がったら、日本の農作物は食べられなくなるからです.
魚も油断できません.
その意味で、ウシや瓦れきを全国に持って行って処理することは全く非常識な行為であり、校庭の表土を天地替えすると地下水が汚れますし、汚染された汚泥をセメントで固めたりすると、それがどこに行くか判りません。
家畜を24都道府県に移動させる計画は、「産地」が判らなくなるという点で、日本の食材にさらに打撃を与えるでしょう.
原発の情報に気を取られると、日本がすっかり汚染列島になってしまうのが危険です.
(平成23年5月13日 午前8時 執筆)
————————————————————————————————–
さらに、宮崎県への汚染家畜の移動状況について、友人の方が、6日の金曜日に宮崎県畜産課に電話をして確認していただけました。
その内容は、次の通りです。
Q.20km圏内の畜産の受け入れ状況は?
「宮崎産」として出回るのか。
A.20km圏内には立ち入れなくなったので、
牛の受け入れはまだ始まっていない状況。
ただ民民ベースでは牛も豚も入ってきている。
綾町や都城。特に豚は移動させやすい飼育形態の為。
既に「宮崎産」として市場に出回っている可能性も否定できない。
Q.20km県外でも飯館村のように汚染の激しい場所もがある
国ベースでの移動が始まった時に、難しい内部被曝の測定等
安全性の確保はどうする予定か
A.外部被曝より内部被曝の危険性は理解している。
内部被曝の測定ができないことも分かっているが
今のところ、市場に出すかどうかも含めて
県の方針は何も決まっていないので分からない。
Q.幼い子どもがいるが自衛方法は?
「宮崎牛」「はまゆうポーク」等のブランドを選べば
偽装から身を守れるか?
A.確率は下がるかもしれないが、100%とは言い切れない。
—————————————
まとめるとこのような状況だったそうです。
もう一度、宮崎県へお願いします。
口蹄疫の時に、感染の可能性のある家畜を受け入れる県はあったでしょうか?
口蹄疫の時は、ブランドは傷つきましたが、それを食べても人体に影響はないと言うことでした。
しかし、放射能汚染された家畜は、ブランドを壊滅させることに加え、「食べた人(子供たち)の健康を損ない」「宮崎の土地を30年間汚染し続ける」事になり、口蹄疫とは比べものにならないダメージを与えてしまいます。
「給食」の形で子供たちに提供されると、個々人で防ぎようがない「強制摂取」の状況を作ってしまいます。
農林水産省から受入の要請があったとしても、ここは、「県民を守る」「郷土を守る」という決意の元、「情」に流されることなく、「官民すべての汚染家畜の受入を禁止する」との県としての正式の宣言の元に、受入の監視と流通の調査を実施していただきたいと切に願います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です