8.交通法規と交通マナー 

毎週長距離ドライブをすると、いろんなドライバーに出逢います。 少しでも、回りにイライラさせず、スムーズに皆が走れるよう、お互いに協力していきたいですね。

1.日本の制限速度について

制限速度については、各県の公安委員会が決めているが、この「法定制限速度」と現実社会の実際の走行速度との乖離があまりにも大きい。 法定制限速度で道路を走行するのが、現実には不可能なほど、低く設定されているところがほとんどである。 パトカーでさえ、法定速度を守れず(守ると大変な渋滞になる)、警察官や実際にその速度を決定した公安委員会の人間さえも、絶対に法定速度は守っていないはずです。

県警の交通関係の人間に聞くと、制限速度オーバー10km以内では、まず絶対に検挙しないそうです。 しかし法律上は、制限速度を1kmでもオーバーすれば「違法状態」になる。 車を運転するすべての人間が、実質上「違法行為」を強いられているわけです。 いまの制限速度は、これ以上オーバーすると「違法状態」になるという限界の速度設定ではなく、「安全速度」くらいの意味合いしか持っていない、ごくお気楽な設定であると言わざるを得ず、司法機関自らが遵法意識の軽視を助長させていると言っていいでしょう。

車を運転する親なら、たいがい経験していると思いますが、「お父さんスピード違反をしているよ」と子供に言われることがあります。 親としてとても情けない場面ですが、「10km以内なら平気」とも言えず、気まずい思いをしてしまう事があります。 また、この速度違反は軽微なら問題ないという考えと現実が、「遵法意識の軽視」を助長していることは、紛れもないと思う。

私の車、シルビアが、70kmでタイヤが鳴るわけでもなくスムーズに走れるカーブが、軽四輪トラックでは、50kmでもタイヤが鳴ってしまう限界のカーブというケースは数多くあり、現実には走行能力の極端に違う車が、混在して一本の道路を走り、同じ制限速度を課せられている。

法定速度は、あくまですべての車に許容できない「違法速度」を決め、その中で、各人の車の性能に応じた「安全速度」で走るのが本当の姿であるべきで、そうやって決めた法定速度については、1kmでもオーバーすれば検挙し、各人が厳格な遵法意識のもとに道路を走行するよう、抜本的な制度・意識改革が必要である。

とりあえず、アメリカが過去にやったように、現行の制限速度の一律10kmアップと、制限速度オーバー時の、厳格な取り締まり姿勢の構築を提言したい。

2.適切な追い越し禁止規制を

ほぼ毎週、国道269号線を走って、宮崎市と鹿屋市を往復するが、鹿児島県にはいると、安全な箇所と危険な個所に応じて、きめ細かく「追い越し禁止」の区間が定められている。 そのため、追い越し禁止区間では、どんなに遅い車がいようと、次の追い越し区間まで、追い越しをかけたり、あおったりする気は全くなくなります。 追い越し禁止区間は、本当に追い越しが危険だと分かるからです。

しかし、宮崎県内では、追い越し可能区間は、全くない。 何の考えもなく、ただ単に、黄色いセンターラインが引かれているだけです。 こんな状況で、極端に遅い車の後ろに付いた場合は、悲惨ですし、眠くなって居眠り運転の危険、またイライラして乱暴運転の危険と、いたずらにリスクを増やし、また、道路の持つ輸送能力を最低スピードの車に規制されてしまう大きな社会的弊害もあります。 宮崎で運転免許を取った人は、一度も追い越し運転をしたことがない人が多いのではないでしょうか。

宮崎県公安委員会は、鹿児島同様、実際の危険度に応じ、適切な追い越し可能区間の設定を、手抜きすることなく設定すべきであると提言します。

3.運転マナーと運転適正能力 「運転6大バカ」

道路を運転していて、イライラさせられることは多い。 その中で、私の選ぶ「運転6大バカ」をご紹介したいと思います。

①右折待ちの時、車を斜めに停止させるバカ
自動車の運転では、いかに自分が他の交通の流れの邪魔にならないかを一番考えないといけない。 そんな中で、右折待ちで道路上に停止することは、他の車にとって最大の障害となります。 いかに道路の右端に寄って後続車の邪魔にならないかを考えなければならないのに、道路上でわざわざ斜めになって停止するバカが多い。 自動車は、車の横幅が一番幅が小さいが、斜めにしたときに最大の幅となる。 少しでも斜めにすれば、道幅いっぱいになってしまうことをよく考えて、右折時には、車線の右端に、少しも車を右に傾けることなくまっすぐ停車させるように必ず心がけましょう。 また、教習所でもこういう事こそ、厳格に指導を行って欲しいと思います。

それと、いまだに右折時に一度左にハンドルを切ったり、左折時に一度右にハンドルを切ったりして曲がる癖のある人がいます。 大型トレーラーではないのだから、こんな必要はないし、とにかく隣の車線の車や後続車とぶつかりそうで、とても危険なので絶対にやめましょう。 こういう車は、必然的に右折時に斜めになって停車することになります。

②ライトをちゃんと使えないバカ
夕方になっても、トンネルの中でも、なかなかライトをつけようとしないバカがいる。 自分が見えてるから、どうでも良いと考えているか、早く点けるやつはアホだ位に考えているのだろう。 しかし、ライトは自分のためではなく、他人に自分を識別させるために点けるのだという事が分かっていないようです。 無灯火の自動車がいかに危険か全然考えたことも無いようです。 カナダでは、昼間でも車のヘッドライトを点けるように法律で決まっていて、エンジンをかけたら、自動的にヘッドライトが点くようになっています。 ライトぐらい、こまめに点けようではありませんか。 自分が、運転が下手だと言うことを、アピールしながら走ってるようなもんだから。

もう一つ、夜間対向車や前方に車がいないにも関わらず、絶対にハイビームを使わないバカがいる。 ロービームとハイビームでは、走行に必要な安全性に格段の差があり、基本的にはロービームでは、時速40km以上で走る事が危険なほど、何も見えていないし、遠くの情報は皆無に近い。 追い越しをかけようにも、前の車がロービームで走っていては、前の状況が全く見えず、追い越し自体がとても危険になってしまう。

ハイビームを使ったことのないアナタ! 今日から、使って快適に安全に走ろうね。

警察の標語じゃないけど、「早めの点灯、こまめな切り替え」は、是非実行して欲しいと思います。 パトカーも無灯火車には、積極的にマイクで注意を促すようにして欲しいと思います。

ついでながら、パッシングライトを使うときは、一回パッと点けるのは、「No、止まれ」を、二回パッパッと点けるのが「OK、どうぞ」を意味するのが、世界標準なのですが、どうも日本では、逆の人が多いみたい。 あぶないゾ!

それと、ハザードランプを、「ありがとう」の意味で点けるのが、東京あたりからはやり、今は当たり前のように全国的に使われています。 賛否両論あるようですが、私は、左に寄って、道を譲ってくれた車に対しては、「必ず」ハザードランプで、「ありがとう」と言っています。
③一本道で、低速で走って気にしないバカ
これが一番頭に来ます。 ゆっくり走るのは、勝手だけど、自分のせいで後ろに何十台も数珠繋ぎに、渋滞を起こさせて平気でいる者には、運転免許証を与える資格がない。(常習犯は、免許取消!又は、逮捕!)

どうしてもゆっくり走りたいなら、定期的に停まって後ろの車を前に行かせるか、左に寄って、追い越しをさせるかしないと、後ろの車の怨念を買うことを肝に銘ずべきです。 自分の前に車がいなくなったら、自分が加害者になっている可能性に気づくこと。 基本的に、前の車と同じペースで走れば、渋滞は起こらない。

④車間距離をとらないバカ
私は走るときに、回りの迷惑にならない最大限の車間を保って走ります。 前の車から自分の車までの道路の空間が「自分の物」だから、最も贅沢だし、安全にスムーズに走れるからです。 少々前の車がブレーキを踏もうとも、こちらはエンジンブレーキで対応でき、先の信号もよく見えるから、それに合わせて速度が調節できるし、第一追突の加害者になる可能性が限りなくゼロになります。

トラックの後ろで、車間を詰め、前が全く見えず、頻繁にブレーキを踏む車を見ると、よくちゃんと走れるものだと感心すると共に、トラックしか景色は見えず単調で、ブレーキ・アクセル操作も頻繁で、燃費も悪く、疲れるだろうなあと哀れに思えてきます。

⑤右折レーンに入ってから右折シグナルを出すバカ
自動車の右折・左折シグナルは、「今からこの車は、こういう行動をするから充分気を付けてあらかじめ対処してください」というメッセージを回りに発する物です。

右折レーンに入ってしまえば、右折することは後続車も対向車も分かり切っているのです。 右折レーンに入るか、直進するかを後続車に伝えるために、右折シグナルを出すのです。 何の前触れもなく、右折レーンに入り、停まってからシグナルを出す運転者を見ると、回りのことが何にも分かっていないバカだなと、同情してしまいます。 いきなりブレーキや減速をされては、後ろは避ける暇もなく停車を余儀なくされることもあり、まさに最低のマナーの運転者だと軽蔑すると共に大変な迷惑を被ってしまいます。 車線変更時の、「3秒前シグナル」は、教習所でも必ず習っていますので、手抜きをせずに励行しましょうね。

⑥停止線の3m手前で停まるバカ
教習所では、誰でも運転席から見える停止位置と、実際の車の停止位置が全然違うことを教えられ、ちゃんと車の前端と停止線を合わせるように習います。 でも、実際に運転を始めると、そんなことは忘れ、自分の感覚に従って、停止線の遙か手前で停まって、平気な運転者(特に女性が多い)の何と多いことか。

そんな人は、自分の車の車幅や現在位置が全然把握できていなく、自分の車が回りのトラフィックと調和しながら走っているかなど、まったく気にしない、独りよがりな自分勝手な「危険なドライバー」なのだと、反省していただきたいと思います。

実際、7割以上の車は、停止線の2m以上手前で、停車しています。 あなたもたぶん、ずいぶん手前で止まっているはずです。 一度チェックをしてみて下さい。
ここに挙げてきたことなど、ごくごく基本的な事柄。 交通の調和と安全のために、このようなことをしないよう、定期的に運転適格検査を実施して頂くと共に、交通マナー向上の広報活動を強化していただきたいと思います。
まさか、あなたは、上の6つをやっていないでしょうねぇ。(^o^)